アニメ映画といえば、最近では呪術廻戦の映画が上映され話題になりましたね。日本だけでなく、世界をも魅了する日本のアニメや漫画で、年齢を問わず、楽しめる作品が沢山あります。スポーツ物や青春物、ジャンルも様々で好きなアニメや漫画の種類は人それぞれです。日本でも世界でも有名なアニメ映画の代表格といえば金曜ロードショーなどでおなじみのジブリ作品などが挙げられます。今回は、日本を代表するアニメ映画の中でも、後世のアニメや漫画、はたまたハリウッド映画にまで影響をもたらしたとされているSF作品を知っていますか?今回は今でも世界中にファンがいるこの作品を紹介していきます。
原作: AKIRA/アキラ
元々漫画が原作のこの作品は1982年に「週刊ヤングマガジン」にて連載開始され、原作者である大友克洋(おおとも かつひろ)のメジャー作家になるきっかけとなった作品でもあります。1982年から1990年の連載で完結し、漫画は全6巻で1993年に最終巻が発刊されました。独特な世界観で繰り広げられるストーリーは、数多くの人を魅了し、その人気からグッズや書籍など、世界的な人気を誇る名作のひとつとなりました。そして、3年という長い年月を経て、原作者である大友克洋さん自ら監督となって、1988年にアニメーション映画「AKIRA/アキラ」が制作されました。
あらすじ
時は1988年7月、第三次世界大戦が勃発した。それから31年経った2019年、ネオトーキョーから物語が始まります。荒廃した都市をバイクで駆け回り、暴走と抗争を繰り返す不良少年グループのリーダーである金田正太郎(かねだ しょうたろう)とその仲間たちは今日も別のグループと抗争を繰り広げていました。描写が変わり、都市の違う場所では、一触即発の暴動が今にも起こる寸前、奇怪な少年を連れて銃を発砲する男の姿が目撃されます。最後までその少年を逃がすために守るも、警備隊によって射殺されてしまい暴動が起きます。バイクチェイスの末、別の不良グループを潰しかけていた金田達だが、警察に邪魔をされてしまい、残党に逃げられてしまいます。そんな中、金田のグループの一員で、金田の古くからの友人である島鉄雄(しま てつお)が残党をバイクで追いかけます。あと少しのところで、鉄雄の前に突然奇怪な少年が道路の真ん中に現れ、バイクで転倒してしまいます。金田達は鉄雄に追いつくも、突然現れた軍によって、少年と鉄雄が連れ去られてしまいます。後日、鉄雄を助け出すために研究所へと潜入を試みるものの、鉄雄は金田の手伝いを拒み、過度な人体実験により新たな「力」に目覚め始めていきます。頭痛と共に鉄雄の脳裏に映る記憶と「アキラ」という名前、その真相を探るため地下深くに眠るとされる「アキラ」に鉄雄は接近を開始します。
世界観
現在では、描かれていた2019年を越してしまいましたが、あの時代では近未来を描いていました。舞台となるのは荒廃し、大きなビルが並ぶ都市のネオトーキョーです。中でも一際目立つのは、金田の操縦する赤い大型バイクです。近未来的フォルムと細かい描写で描かれ、ドリフトのシーンなどは有名なワンシーンとして現在も様々な作品でオマージュされています。この作品は、グロイ描写や暴力的なシーなども多いため、どちらかと言うと大人向けですが、1988年に作られたとは思えないほどの描写や作画の細さ、滑らかさ、どこをとっても素晴らしい作品です。ストーリーは少し難しく、理解に少し苦しむかもしれませんが、1度見てみる価値は充分あります。
今回は、日本を代表するSFアニメーション映画のAKIRA/アキラを紹介しましたが、他にもあなたの知らない名作が数多くあるかもしれません。この機会に、少し古めのアニメーション映画に興味を持って、自分の目で確かめて見てください。