映画批評 ノンフィクション映画ヒューマン映画歴史映画洋画 【批評】「デトロイト」が描いたのは「普通の社会」の中に潜む狂気の瞬間 2019年8月3日 アメリカ社会において、「人種問題」は今でも大きな課題のひとつになっています。 直接的な差別が改善された今でも、貧富の差や社会的な信用度など、「白人とそれ以外の人種」ではまだまだ格差があります。 アメリカに根深く残る人種問題を考える上で、2018年公開の「デトロイト」は重要な意味を持つ作品です。 その作中では、「差別はな...
映画批評 ヒューマン映画戦争映画歴史映画洋画 「ヒトラー ~最期の12日間~」は、徹底的に「一人の人間」としてのヒトラーを描いた傑作 2019年1月27日 ナチスドイツが敗北する直前の、ヒトラーの最期の日々の描いた「ヒトラー ~最期の12日間~」。 ナチスを題材にした映画ではアクションやサスペンス色の強い作品が多い中、この作品は「ヒトラー」という一人の人間の内面に徹底的に迫った異色の作風で話題になりました。 第二次世界大戦の歴史に新しい視点をもたらす映画として、まさに「傑...
映画批評 Netflixオリジナル作品アクション映画戦争映画歴史映画 【批評】「アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~」は中世ヨーロッパの”泥臭さ”をリアルに描いた歴史アクション 2018年11月24日 ゲームやアニメの世界では、レトロな風景の中に「騎士・剣・城」などがあり、どこかファンタジックな要素が並ぶ夢の舞台のひとつとして描かれる「中世ヨーロッパ」。 ところがその実態は、未熟な文明と劣悪な生活環境の中で暴力や戦争といった理不尽な恐怖がはびこる厳しい世界でした。 イングランド王エドワード1世による圧政に立ち向かい、...
映画批評 アクション映画歴史映画洋画 【批評】「マグニフィセント・セブン」が見せた西部劇の新しいかたち 2018年10月22日 2016年に、西部劇映画としては久々のハリウッド大作として製作された「マグニフィセント・セブン」。 「ザ・シューター/極大射程」や「エンド・オブ・ホワイトハウス」、「イコライザー」などの良作アクション映画を世の中に送り出してきたアントワーン・フークア監督がメガホンをとったこの作品は、古き良き西部劇を、現代的なアクション...
映画考察 原作映画化作品歴史映画洋画 映画「沈黙-サイレンス-」は弱い人間を描いた魅力作 2018年9月6日 遠藤周作原作の「沈黙」を実写化したアメリカ映画、「沈黙―サイレンス―」。日本では2017年に公開されました。 監督のマーティン・スコセッシが、十年以上前に原作を読んだときから映画化したいと考えていた作品として、公開前から注目を集めていました。 舞台は日本というだけあって、浅野忠信や窪塚洋介、イッセー緒方など、大物俳優も...