映画「ラスト5イヤーズ」は、ニューヨークを舞台に男女の出会いから別れまでを描いた作品です。
トニー賞受賞のソングライター、ジェイソン・ロバート・ブラウンのミュージカルが原作となっています。
傑作ミュージカルと呼ばれるにふさわしい名曲の数々に、心を奪われること間違いなし!男女で別々の時間軸を歩む、一風変わった演出にも注目です。
愛が終わりを告げるまで
小説家を目指すジェイミーは、ニューヨークで運命の人と思える女性に出会いました。その彼女は、女優志望のキャシーです。
やがて結婚する2人ですが、夫婦生活は上手くいきません。ジェイミーが小説家として成功を収めていく一方で、キャシーの夢は遠ざかるばかりだったからです。
キャシーは、ジェイミーをサポートする毎日にフラストレーションを感じていました。
妻として裏方に回ることは、彼女の性に合わなかったのです。
そんなキャシーの気持ちを、ジェイミーは理解できません。
激しい恋に落ちた2人でしたが、いつしか関係は冷めきってしまいます。
そして遂にジェイミーはキャシーの元を去り、2人の愛は終わりを告げたのでした。
すれ違う2人のように、別々に進む時間
夫のジェイミーは出会いから別れを振り返り、妻のキャシーは別れから出会いを振り返ります。2つの時間軸が交わるのは、結婚式のときのみです。
ただ時系列をなぞっていくのではない、工夫を凝らした演出を行っています。
別々の時間軸が存在することにより、すれ違う2人の切なさが強調されていました。
別れの悲しさと出会いのきらめきが重なったラストシーンは圧巻です。恋の希望を歌うキャシーと、さよならを告げるジェイミーのデュエットが披露されます。
ぜひ、注目してみてください!
数々の名曲が盛り上げていくストーリー
どれもこれも名曲ばかりで、見ていて飽きることがありません。耳に残るキャッチーな音楽が、映画を見終わった後も心に響きます。
主演のアナ・ケンドリックとジェレミー・ジョーダンの歌唱力も素晴らしいです。ミュージカルファンも納得して鑑賞できると思います。
男女のすれ違いを描くリアルな物語も魅力のひとつ。現代にありがちな話で、共感できる方も多いのではないでしょうか。
ドラマチックな音楽とストーリーが、お互いを引き立てているように感じました。
最後に
恋の素晴らしさから別れの悲しさまで、表現豊かに描かれています。
いつまでも心に残る音楽とストーリーが魅力の作品です。
切ない別れを経験したことのある方や、ミュージカルが好きな方におススメしたいと思います。