誰だって一度や二度は、失恋を経験することがありますよね。こんなに辛い思いをするなら、恋なんてしなければ良かった!と、考えたことがある人も多いはずです。
もし、本当に恋の記憶を消し去ることができたら、あなたはどうしますか?
『エターナル・サンシャイン』は、記憶除去がテーマのラブストーリー。せつない恋を経験したことがある全ての人におススメしたい作品です。
その魅力的な物語が評価され、第77回アカデミー賞では脚本賞を受賞しました。
主人公達の、思わず涙が出てしまうような純愛に注目です。
心で繋がっていく不思議なラブストーリー
ジョエルとその恋人クレメンタインの喧嘩別れから、物語は動き出します。
なんとか仲直りをしたいジョエルは、プレゼントを買って彼女の勤め先に向かいました。
しかし、何も知らない他人のような態度を取るクレメンタイン。そんな彼女にショックを受けるジョエルですが、真実を知って更に驚愕します。
クレメンタインは、失恋の痛手を忘れるために「記憶除去手術」を受けていました。
つまり、彼女はジョエルに関する全ての記憶を消し去ってしまっていたのです。
その事に腹を立て、自らも同じ手術を受けるジョエル。治療中にその行いを後悔しますが、結局記憶は消されてしまいました。
しかし、記憶除去の直前に交わされた約束に導かれ、2人は再び出会います。
そしてまた、新たな関係を築くことを選択するのでした。
自由奔放なヒロインと素朴な男性
主演はコメディ俳優として有名なジム・キャリーです。
いつものはっちゃけた演技を封印し、シリアスな雰囲気を醸し出しています。なんでも、「この作品はドラマだから、真面目に演じなければならない」と、監督から指示を受けていたとか。
しかしその監督、ヒロインのケイト・ウィンスレットには全く逆の指示を出していたというので驚きですよね。
その甲斐あってか、自由奔放なヒロインに振り回される素朴な男性が上手く表現されています。
恋人に腹を立てつつも、どうしても愛することをやめられない。そんな姿に共感を覚える人も多いのではないでしょうか。
記憶治療の最中に、彼女との思い出を必死で守ろうとする主人公。夢と現実の世界が交差する展開が素敵でした。
謎を少しずつ解いていくような凝った演出にも注目です。
不器用でリアルな純愛
何事も思い通りにいかないのが恋愛だと思います。
頭ではわかっていても、心がついていかなかったり。衝動的に行動しては、後悔をしてしまったり。
そんな不器用でリアルな恋愛が上手に描かれている作品です。
一度は全て消し去ろうと決めた彼女の記憶を、なんとか繋ぎ止めようする主人公に胸を打たれました。
間違ってしまった選択を必死で正そうとするけれど、なかなか上手くいかない。それでも、最後まで絶対に諦めない姿が涙を誘います。
恋をするってこういうことだよな、と思わせてくれました。
最後に
多くの人が持つ失恋の記憶。思い出すたびに胸が痛いのは、本気で恋をしていた証拠ですよね。
登場人物達が繰り広げる不器用でリアルな恋愛に、共感してしまう人も多いはず。
ちょっぴりせつない気分に浸りたいときや、凝った演出の映画を楽しみたいときにおススメの作品です。
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