「年に一度、12時間だけあらゆる犯罪が許される」という法律が施行された近未来のアメリカを描くホラーアクションシリーズ『パージ』。
その第3弾となったのがこの『パージ:大統領令』です。
より世界観が深まってストーリーが複雑になっていく本作では、暴徒化した人々による粛正(パージ)がシリーズ最大スケールで描かれます。
パージ3作目のあらすじ
近未来のアメリカで「魂を解放する」という名目のもと人気を集めていたパージ法。
しかし、その裏では「ホームレスなどの貧困層を粛正して数字上の経済回復を図る」という政府の工作が行われていたことが暴かれて、支持が徐々に失われていました。
そんな世相を背景に、パージ法の廃止を訴えるローン上院議員(エリザベス・ミッチェル)は次期大統領に立候補して支持を高めていきます。
それを疎ましく思った政府上層部は、選挙戦直前の「パージ」の彼女を排除しようと軍隊を送り込むのでした。
ローン議員とその直属の護衛であるバーンズ(フランク・グリロ)は、助けもない中で「パージ」の12時間を生き延びるために奮闘していきます。
見応えのある王道のサスペンスアクション映画
低予算ながらホラーファンの間で大ヒットを記録している『パージ』シリーズ。
3作目となったこの『大統領令』では、シリーズおなじみの「パージの夜」の描写はもちろん、その裏で巡らされる政府の陰謀や団結して粛正に抵抗する貧困層の人々など、これまでにない壮大なストーリーが描かれます。
1作目『パージ』で重要なポジションを務めた青年ビショップや、前作『パージ:アナーキー』の主人公バーンズなど、今までのシリーズのメインキャラクターたちが再登場しているのもファンには嬉しいポイントです。
より派手になったアクションや個性豊かなパージャー(粛正者)たちの暴れっぷりなど、王道のサスペンスアクション映画として見どころ満載の作品に仕上がっています。
シリーズの見どころでもあるド派手なアクションや狂気の世界観は健在で、そのスケールも今までで一番大きかったです。
楽しそうに凶器を抱えて襲ってくるパージャーたちは、もし自分だったら絶対に出会いたくないな、と思わされます。
そして、これまでと違って「パージ」というシステムやそれを運営する近未来の政府について深く描くストーリーが印象的でした。
主人公バーンズとローン議員がただ粛正の夜を生き延びるだけでなく、「パージ」そのものと戦っていく様やカタルシスを感じられる結末など、これまでの『パージ』シリーズの集大成とも言える内容で面白かったです。
最後に
世界観を象徴する「パージ法」そのものについて深く描く『パージ:大統領令』は、シリーズのファンなら必見の傑作アクションサスペンスです。
さらなる続編やスピンオフ作品の製作も決まっている『パージ』シリーズ。
まだ未見の人は、ぜひ1作目『パージ』からこの『パージ:大統領令』までチェックしてみてください。
独特の世界観や過激なアクションにはまってしまうこと間違いなしです。
「パージ:大統領令」はこちらでCheck!