「ズートピア」は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオによる作品です。2017年アカデミー賞では、アニメ作品賞を受賞しました。
物語の舞台は、動物たちが暮らす世界「ズートピア」。肉食動物と草食動物が共存する社会で、数多くの魅力的なキャラクター達が登場します。
人間社会にも通じる問題を取り上げた、深いテーマのストーリーにも注目です。
諦めない心と友情の大切さを教えてくれる、大人も子供も感動できる作品となっています。
見せかけの楽園に隠された真実
肉食動物と草食動物が共存する世界「ズートピア」は、動物たちの楽園と呼ばれていました。
しかしあるとき、肉食動物が突然凶暴化してしまうという事件が起こります。
原因不明の事件の解決に繰り出すのは、ウサギの新米警察官ジュディ。キツネの詐欺師ニックを相棒に、型破りな操作を続けます。
そして、恐ろしい真実が明らかになりました。
事件の首謀者は、ズートピアの副市長であるベルウェザーだったのです。小さなヒツジである彼女は、横柄な肉食動物に恨みを抱いていました。
彼らの評判を落とし、ズートピアから追放する計画を密かに立てていたのです。
肉食動物たちの凶暴化は、彼女が仕込んだ毒薬が原因でした。真実を暴いたジュディとニックは、無事に事件を解決することに成功します。
そしてニックはキツネ初の警察官となり、ズートピアは本当の楽園への一歩を踏み出したのでした。
ウサギとキツネは警察官になれない?
小さな子供でも楽しめる物語と可愛らしいキャラクター達の中に、とても深いテーマが隠されている作品です。
警察官を目指すジュディは、か弱いウサギが事件を解決できるはずが無いと言い切られてしまいます。
正義の味方に憧れるキツネのニックは、幼い頃に夢を踏みにじられたことが原因で詐欺師になってしまいます。
この物語の根底にあるのは、生い立ちによる差別と偏見が描かれたエピソードです。
肉食動物と草食動物の間にある軋轢も、人間世界の社会問題に繋がっています。
動物たちを通して、リアルな問題との戦いを訴えるような内容です。
そしてハッピーエンドを迎えるズートピアには、大きな意味があるように思えました。ほんの少しでも、世界を変える勇気を与えてくれるような映画です。
大人にこそ見てもらいたいアニメ
良い意味で予想を裏切られた映画です。
可愛い動物アニメを見るつもりで、こんなに内容が深いストーリーだとは思いもしませんでした。
もちろん、理解するのが難しい話というわけではありません。家族みんなで楽しめる作品です。
しかし、差別や偏見を描いた物語は、大人にこそ見てもらいたい内容だと感じました。
社会には、いろいろな立場の人たちがいます。それぞれが違いを理解しあい、夢を応援しあえる世界が実現したら素敵ですよね。
そんなことを考えるきっかけになるようなストーリーでした。
最後に
老若男女問わず、全ての人にオススメしたい映画です。
可愛らしい動物たちを通して、人々が共存することの難しさと素晴らしさを教えてくれます。
差別や偏見に負けない強さを描いたストーリーにも注目です。