映画考察

ホラー映画の舞台としての「宇宙」の魅力に迫る

投稿日:2018年9月22日 更新日:

ホラー映画の舞台としての「宇宙」の魅力に迫る

ホラー映画の中には、「オカルト系」や「殺人鬼もの」など、様々な題材のジャンル分けがあります。

そんなホラーの世界でも、「宇宙」を舞台にしたSFホラー映画は、これまで人気ジャンルとして数多く作られてきました。

今回は、なぜ「宇宙」がホラー映画の舞台として魅力があるのかを考察していきます。

 

「宇宙」はホラー映画に向いている?

宇宙をテーマにした「SFホラー」というジャンルが映画界で確立されているほど、「宇宙」という場所はホラー映画の舞台として人気があります。

なぜ「宇宙」はそんなにもホラー映画の題材として使われてきたのか。そこには、「宇宙」がホラー映画と非常に相性がいい、「ホラー向き」の場所だという理由があります。

では、宇宙のどこがホラー映画と相性がいいのか、考えられる点を3つ解説します。

 

「逃げ場のない閉鎖空間」という舞台

まず、宇宙がホラー向きな理由に、そこが「逃げ場のない閉鎖空間だから」、という点が挙げられます。

極寒で酸素もない宇宙は、生身の人間では到底生きていけません。

宇宙服を着なければいけなかったり、宇宙船の限られたスペースしか移動できなかったりと、人間が動ける範囲は限られる宇宙。

そんな点が、ホラー映画の重要ポイントとして活用されてきました。

たとえば、SFホラーの金字塔「エイリアン」は「エイリアンが宇宙船内にいるのに、どこにも逃げられない……」という点が観客の恐怖をより煽りました。

他にも、サンドラ・ブロック主演の「ゼロ・グラビティ」は、宇宙船どころか、きつい宇宙服の中で静かに酸素ボンベのタイムリミットが迫ってくるというシチュエーションが、息の詰まるような恐怖を演出しています。

何が起こっても逃げられないという閉鎖的な環境は、SFホラーにより緊張感を与えてくれます。

 

人智を超えた神秘的な環境

「宇宙」は、まだまだ人間の科学では解明されていないこともたくさんある場所です。

だからこそ、常識では説明できないような、人智を超えた神秘的な出来事が起こっても「宇宙ならあり得るかも……」と思ってしまう不思議な説得力があります。

ジョージ・クルーニーが主演のホラーサスペンス「ソラリス」では、宇宙ステーションのクルーが不可解な幻覚に惑わされていく不気味な現象が描かれました。

また、日本人俳優の真田広之も出演したSFホラー「サンシャイン2057」では、太陽の神秘性に魅入られた宇宙船のクルーが、常軌を逸した行動に走って他のクルーたちを恐怖の底に陥れました。

他にも、宇宙の不思議な出来事やそれによる人間の暴走を描いた作品は、「パンドラム」、「クローバーフィールド・パラドックス」、「イベント・ホライゾン」など、いくつも作られています。

宇宙の神秘性は、人々を感動させる一方で、時には得体の知れない恐怖を感じさせます。

 

「未知の生命体」の可能性

「宇宙」といえば、未知の生命体、つまり「エイリアン」を連想する人もいるのではないでしょうか。

宇宙をテーマにしたホラー映画の中には、未知の生命体の恐怖を描く、モンスターホラー作品もたくさんあります。

SFホラーの代表格ともいえる「エイリアン」シリーズや、豪華キャストで恐怖のファースト・コンタクトを描いた話題作「ライフ」、そして先に紹介した「パンドラム」なども、モンスターホラーの要素を含んでいます。

この「未知の生命体」という恐怖は、前述した「閉鎖空間」や「人智を超えた未知の環境」などの要素もあわせることで、ホラー映画のテーマとしてよりインパクトが強くなりますね。

 

最後に

ホラー映画の舞台としての「宇宙」の魅力について、考察してみました。

なぜ宇宙がこれほどまでにホラーと相性がいいか、実感していただけたのではないでしょうか。

息が詰まるような閉塞感や得体の知れない不穏な空気感など、幽霊をテーマにしたオカルト系のホラーや殺人鬼映画などのバイオレンスホラーとはまた違った恐怖を見せてくれる「SFホラー」。

そのなんともいえない恐ろしさの理由に着目しながら観ると、また新しい発見があるかもしれませんよ。

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高栁晨太郎

高栁晨太郎

映画と音楽が好きなWebライターです。 主に洋画のアクション、SF、パニック、ホラーなんかを中心に観ています。 ブログもやってます→怠惰ウォンテッド( http://www.taida-wanted.com/) Twitterはこちら→ https://twitter.com/ashita_movie

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